俺様社長に飼われてます。
そこは指紋認証が必要らしく、会社の幹部や各部署のトップクラスになる社員でなければ社長室に入ることが出来ないらしい。
そんな厳重に扱われてるのに、あろうことかこの男はあっさりと「お前の指紋も登録するから好きに出入りしろ」と私の指紋を登録しパスコードを教えてくれた。
意外と高山さんの心のセキュリティが緩くて驚いた。私は社員でも何でもない、彼の家に転がり込んでいるだけの女なのに。
「何か飲むか?茶なら色々と種類があるぞ」
「あ、私がやります」
わざわざ社長本人がお茶を淹れようとしてくれたらしく作業部屋から出ていこうとしていたので、私はそれを制止した。