俺様社長に飼われてます。


「ちょっとそーちゃん!この前専属で契約したモデルの子いるでしょー!?その子他と掛け持ちしてたみた……い、で……?」


ガチャッと無作法に扉が開け放たれて怒ったようなハスキーな声が部屋中に響き渡った。

それは私の存在に気付くなら尻すぼみになっていき――怒声は黄色い悲鳴へと変わった。


「きゃー!やだぁ!何この可愛い子!そーちゃんの愛人!?」

「柳谷、部屋に入る時はノックしろといつもあれほど」

「いいじゃなーい!アタシとそーちゃんの仲なんだし!」


キンキンと耳に響く声を上げるのは金髪が眩しい美女――ではなく。

どの角度から見ても逞しい身体つきの、男の人だった。


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