俺様社長に飼われてます。
「あの、高山さん」
「少し静かにいていろ」
もう一度名前を呼ぶと、後ろからバッサリと切り捨てるように言われて私はその通りに黙り込んでしまう。
「……ひっ!?」
高山さんの手が離れたかと思うと、首筋にぬるりと生暖かく濡れた感覚がした。
慣れないその感触に気持ち悪ささえ感じて暴れようとすると、大きな手で肩を掴まれて押さえつけられてしまう。
「や、高山さん……やめ……」
弱々しく抗議の声を上げると、それがおかしかったのか高山さんが小さく笑ったのが呼吸音でわかった。
それから、ぢゅっ、と水っぽい音がして首筋に鈍い痛みが走る。
何をされているのかこちらから確認することができないのでわからないけど、この状況があまりよろしいものではないことは私の頭でもわかった。