私の彼は幼なじみです
私の彼は幼なじみです
「はぁぁ…!」

またため息だ、今日何回目だろう。
その理由は幼なじみであり、私の好きな人でもある佑樹のせいである。

彼は小学校の頃から卓球を習っており、現在中学1年生で部活等の大会で連勝している凄い人。
集会では何度も表彰され、先輩の間でも人気の高い人だ。

そんな彼に私は告白された

ーお前が好きだ。
幼なじみとしてじゃなくて、1人の女として。ー

私は彼を受け入れた。全てを信じた。なのに…

「佑樹君!卓球している姿にずっと憧れていました!好きです、私と付き合ってください!」

私達が付き合っているのは結構学年では有名。でも諦めず告白する女子は減るどころか増えている。そんな女子達に佑樹は

「ありがとう、でも君には俺より素敵な男を見つけた方がいいよ、卓球部には他にもいいやつはたくさんいるからな。」

なーんて、余計に煽るようなセリフしか言わない。
その後に私を見つけると、

「あ!はるかー!」

って満面の笑みで小動物のように走って私のところへ走ってくる。愛情表現は嬉しいのだが、周りの女子からの視線が痛い。

「今日さ、俺んち夜まで誰もいないんだ。寄っていってよ!」

お父さんは出張、お母さんと弟は親戚の家に行ってるんだとか。

「いいよー、お母さんには一応言っとくね!」

下校も一緒にしている。いつも学校の話をしながら帰っている。
そして、彼の家についた。

「あがってあがってー!」

いつものように私に声をかけた次の瞬間だった。

「キャ…!」

私はソファーに押し倒された。佑樹の表情はいつもとは違い、男の顔だった。

「お前さ、いつも俺を動物扱いしてるけど、俺だって男だからな…?」

ーチュッ

いきなり大人なキスをしてきて、私の顔は夕日のように赤くなった。

いきなりどうしたの…///私がそう聞くと

「最近、お前が日に日に綺麗になってくから抑えきれなくなったんだよ。ちょっと今日は強引するぞ…?家に呼んだ理由はそれ。」

そう言うとまたキスしてきた。

「ファーストキスとっちゃった♪お前の口は俺のためにある。いいな?」

もう私の知っている佑樹はいなくなっていた。
私は冗談で言ってみた。

「じゃあ、幼なじみ卒業ね!それに佑樹を最初で最後の男にしたい…。」

その言葉は佑樹に逆効果だったようで

「言ったな?じゃあ俺から離れるなよ?」

そう言って、2人で夜を共に過ごした。
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