叫べ、叫べ、大きく叫べ!
退屈な時間は寝るか、外を眺めるか、問題を解いて過ごす。
数学の時間はとても好き。
だって、指定されたページ分を解いているだけであっという間にチャイムが鳴るから。
だから好き。
そのせいか、数学だけがいつも成績が上位で、誇らしい。
嬉しいものは嬉しい。
最下位じゃないから。
それなのに哀しくなるのは、私だけが喜んでいること。
家に帰っても、なにも言われない。
誰も気づいてくれない。
唯一の支えはやっぱりいつも妹の栞那だ。
あまりにも全力で褒めてくるから、嬉しいけど、それよりどんな反応していいのか分からなくなってしまう。
どんな表現をしたらいいのか分からない。
笑えたらどんなに気が楽か。
そんな希望さえ未だに実らない現実に、ただ平然と過ごしているなんて、やっぱりつまらない。