叫べ、叫べ、大きく叫べ!
寝苦しさを覚え、ふと目を開ける。
寝返りを打とうと身をねじろうとするが、身動きが取れない。
それにお腹あたりが重い……。
女の子の日とは違う。
中からじゃなくて、外から重みがかかっている。
何かが巻きついているような。
……そもそもこれはお腹あたりというか、腰周り。
腰周りに何かが“ある”……?
途端に鼓動が速まった。
ドクドクと息苦しさを与えるソレに私は落ち着けと息を吸って吐いてを繰り返す。
恐る恐る腰に手を当ててみる。
その感触は粗めな布生地で夏用の掛けタオルだと確信し、胸をなで下ろした。
なんだ。巻きついてたのはタオルじゃん。
なにをそんなに怯えてたんだろう。
試しにそれを剥ぎ取ってみた。
「……え゙」
今度は恐る恐る視線を向けた。
まだ夜中で辺りは真っ暗。寝る時私は豆電球にしないので本当にこの部屋は真っ暗なんだけど。
腰には白く光ったものが確かに巻きついていた。
なにこれ。
私の腰光ってる……!?
なんで。
腰に手を当ててもなにも感じない。
なにも、“触れていない”。
「え、どういう……ッ」
言葉を失ったのは、目がこの暗さに慣れた頃だった。