The multidimensional universe

爆発的といっても、斉天大聖やウラヌスのような、激しい攻撃的なオーラではない。

能力値こそ大きいものの、荒々しさを感じさせない静かで穏やか、しかし凄味のあるオーラ。

無風の状態でも、高い崖の底を覗き込めば、吸い込まれてしまうような感覚を覚えてしまう。

その感覚に似ていた。

威圧していなくても、圧倒的なスケールを感じるようなオーラだ。

「…どうしました？シリウスさん」

相変わらず柔らかな笑みを浮かべているメミガ。

だが、シリウスは付け入る隙を見い出せない。

が、このまま睨み合っていても勝ちは拾えない。

ならば。

「いっちょやるしかねぇ！」

シリウスは一気に能力値を開放した！

彼の全身から、ユラユラと揺らめく、陽炎のようなオーラが立ち昇る。

その能力値、1京2000兆。