The multidimensional universe
4本の巨大な触手。

背中から肩にかけて生えた棘。

肩から胸にかけての発光体。

鋭い角、爪、牙、赤く光るつり上がった眼、長い尻尾など、怪獣然とした姿。

彼は、大きく裂けた口で笑う。

「まんまと!まんまと封印から抜け出してやったわ!」

「…おめぇがメミガの言ってた邪神って奴か。メミガをどうした」

斉天大聖が睨む。

「フン、入れ替わりに封印の中に押し込めてやったわ。長らく狭く息苦しい場所に閉じ込めおって…」

悪びれる様子もなく、邪神は言う。

1回戦で斉天大聖が戦った魔神ユアフと双璧を成すような、銀河中で悪名を轟かせた邪神。

「何でメミガを閉じ込めた?おめぇはメミガと一緒に、この大会を成功させようとしてたんじゃねぇのか」

「お人好しにも程があるな、ドラン人!」

邪神は斉天大聖を嘲笑った。

「この大会を利用して我が封印から抜け出し、同時に我を再び封印する可能性のある強者を纏めて抹殺する。それが我の真の目的よ」

< 74 / 92 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop