The multidimensional universe
何れは神の脅威になるかもしれぬと思いつつも、所詮は獣と、多くの神々が相手にしなかったが。

「まさか永きの時を経て、こうして相見える事になるとはな」

邪神は触手を巧みに操り、斉天大聖に攻撃を仕掛ける!

時には左右の拳のように連打を繰り出し、時には鞭のように撓らせて絡め取ろうとする。

斉天大聖は、空中を自在に飛翔してそれを回避し、攻撃を捌き切る。

まるで戦闘機のドッグファイトを見ているようだ。

「おのれチョコマカと!」

邪神は能力値を高めた。

纏わりつくような黒いオーラが、その巨体から立ち昇る。

そのオーラを、肩から胸にかけて発光体に集束させ。

「惑星諸共焼き尽くすっっっっっっっ!」

全方位への爆発として発する!

触手の回避に気を取られていた斉天大聖は、その攻撃に対応できずにまともに食らった!

硬い鉱石を含んだ地質でありながら、邪神の全包囲攻撃の前には氷のように溶けていく。

岩山も、渓谷も、何もかもが削り取られて更地になる。

惑星の地表の形状が丸ごと変わってしまうほどの攻撃。

真昼のように強烈な閃光の後、惑星は粉塵によって真夜中のように暗黒に包まれた。

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