time~元暴走族豊×キャバ嬢カナ~
あたしは明美がテーブルに置いたビールを左手で持ち、口に含んでる隙にピッチで秀に連絡をした。



あたしからの電話に2コールで出てくれる秀に汚いあたしの体が少しだけ救われた気がする。



「もしもし。何かあったか?」



あたしを心配する秀の声はあの頃と変わらないね。



「大有りだよ」



「どうした?」



「今すぐウチに来い」



「はっ?」



こんな風に会話をするだけで、あたしは夢の世界へと戻ることが出来るんだ。



あの頃に戻った夢を見ているようだ。

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