time~元暴走族豊×キャバ嬢カナ~
「俺らには無理っすよ。どうせ、そんなことしたらすぐに退学になるし……さすがに中卒っていうのはまずいし」


「そうか」


なんだか不思議だった。


高校生の時に中卒だからまずいとか、退学が怖いなんて考えたこともない。


でも、コイツらは違うんだな。


俺に憧れていると言いながら、自分の将来をきちんと見据えている。


将来のためにできないとわかっているから、憧れてるだけ……


そう言われている気がして虚しさが体中に広がっていく。
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