time~元暴走族豊×キャバ嬢カナ~
「持っていくものはこれだけ?」


部屋の中へ入るなり、浅葱は段ボールを指差し、首を傾げる。


「必要なものはそれだけですね」


「そうか。じゃあ僕が荷物を運んでるから、ゆめかちゃんは支度をしておいて」


「わかりました。お願いします」



頭をペコリと下げたあたしは洗面所へと行き、急いで顔を洗った。


その間にも浅葱は段ボールを外へと運び出している。


本当に最後なんだ。


その光景を見ていると実感してしまう、今日ですべてが変わるのだと……
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