time~元暴走族豊×キャバ嬢カナ~
「上等だ!!こんな潰れかけた工場、こっちから辞めてやるよ!!俺が好きで働いてたとでも思ってるのかよ?潰れちまえばいいんだよ。こんな工場!!」
俺は目の前のテーブルを蹴り上げ、事務所を後にした。
何だっていうんだよ?
俺は……
俺は、親父のために…
家族のために…
継いでやろうと思っていたのに…
何であんなこと言われなきゃいけねぇんだよ。
冷たい視線が俺に向けられる中、工場から出た俺は階段を駆け上がり、家の中へと上がりこんだ。
その足で風呂場へと行き、シャワーを浴びる。
それでも、俺の苛立ちは納まらなかった。
こんな場所にこれ以上……
我慢なんてできねぇ。