time~元暴走族豊×キャバ嬢カナ~
「特にないよ。いつもここへ相談しに来てるみたいに言わないでほしいんだけど?」


少しだけ不機嫌な振りをして、文ちゃんを見つめると「悪い。悪い。」と文ちゃんは苦笑い。


頭が悪かろうとなんだろうと今日は浅葱のことなんか考えている余裕はない。


あたしの頭の中は……


いやっ、心の中も豊でいっぱいだった。



「俺も帰ります。また来るんで。」


「おう。じゃあ、2人とも気をつけて帰れよ。」


優しい眼差しで見送ってくれる文ちゃんを背中に感じながら、あたし達は店を出た。


チャリーン
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