time~元暴走族豊×キャバ嬢カナ~
「せっかくの休みにごめんね。」


「何か予定があったわけじゃないし、気にするな。」


あたしも秀の近くに腰をおろした。


ソファーがない明美の家。


来るたびにソファーくらい買えばいいのになって思っていたけど、明美は秀との結婚資金を貯めているから、必要最低限のものしか買わない。



「昔からだけど、秀ちゃんはカナに甘いんだよね。」


「そうか?明美にも甘いと思うけど。」



2人のやり取りが妙によそよそしい感じがするのは気のせいだろうか?


「で、何があったわけ?男に捨てられたとか?」


「違う。」


明美が本題に入ると、秀はテレビをつけ、部屋の端のほうへと移動した。
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