time~元暴走族豊×キャバ嬢カナ~
「そろそろ帰るか。」
いくら話をしても話題が尽きることのないあたし達の会話に終止符を打ったのは豊だった。
「え~~今の時間だったら地下鉄もないんだし、泊っていけばいいのに。」
酔っ払った明美は豊の肩に頭をもたれかけ、絡んでいる。
「この部屋のどこに俺達が寝るスペースがあるんだ?」
豊は明美の体を強引に突き放した。
「雑魚寝でいいじゃん。2人も良い家の出でもあるまいし。」
「悪かったな。」
「えっ?豊さん、怒った?ごめんなさーい。」
今度は豊の膝に頭をつけて謝りだす明美。
「秀。何とかしろよ。」
「俺の手にも負えねぇんだけどな。」
秀は渋々明美の体を起こし、自分の胸へと引き寄せた。