time~元暴走族豊×キャバ嬢カナ~
「前の店の店長さん?あの人に聞いたら何でも教えてくれて。だから、僕の荷物を引き払うよ。2人で好きに使ってくれ。」
帰ろうとしているのか、立ち上がった浅葱の腕をあたしは思い切り掴んだ。
「待ってください!!そんなことできない。」
「僕の事を少しでも大切に思っていてくれたのなら、僕の言うとおりにして欲しい。」
理解できない……
浅葱…――理解できないよ。
店に金を払ってまであたしを独占したかと思えば、こんな簡単にあたしを手放すのかよ?
しかも、浅葱以外の男と暮らす場所までも提供して……
「ゆめかちゃん。幸せになるんだよ。僕の荷物は明日にでも引き取りに来させるから。」
浅葱は最後にあたしの頬を優しく摩り、部屋を出て行った。
この時の悲しい瞳が、孤独な背中が、あたしが見た浅葱の最後の姿だった。
帰ろうとしているのか、立ち上がった浅葱の腕をあたしは思い切り掴んだ。
「待ってください!!そんなことできない。」
「僕の事を少しでも大切に思っていてくれたのなら、僕の言うとおりにして欲しい。」
理解できない……
浅葱…――理解できないよ。
店に金を払ってまであたしを独占したかと思えば、こんな簡単にあたしを手放すのかよ?
しかも、浅葱以外の男と暮らす場所までも提供して……
「ゆめかちゃん。幸せになるんだよ。僕の荷物は明日にでも引き取りに来させるから。」
浅葱は最後にあたしの頬を優しく摩り、部屋を出て行った。
この時の悲しい瞳が、孤独な背中が、あたしが見た浅葱の最後の姿だった。