time~元暴走族豊×キャバ嬢カナ~
「なんで、あたしがパシられなきゃいけないんだよ。」
……とブツブツ言いながらスーパーまでの道のりを歩く。
文ちゃんから聞いたことの整理がまだついていないというのに、あたしの中では新たな問題が勃発していた。
まだ、問題になるかはわからない。
問題になるかどうかを確認するためにも、今日こそは……と意気込んで数日。
あたしは最近、毎日このスーパーに通っていた。
一人で持ち帰れそうな分のビールやアルコール飲料をカートの中に詰め込み、例の物が売っている場所へ……
これを手にとってカートに入れる。
そして、酒と一緒に会計を済ますだけのことじゃないか。
簡単なことだと自分に言い聞かせても、伸ばした手が震えている。
「ふぅ~。」
やっとの思いでカートの中にそれを放り込み、レジへと進んだ。
後は金を払うだけ……
払うだけ……