time~元暴走族豊×キャバ嬢カナ~
起き上がり、一息つくと枕元でアラームが鳴る。
こんなにいいタイミングで起きれるなんて、今日はいいことが在るのかもしれない。
少しだけ、明るい気持ちで仕事へ向かった。
いつもと同じように、更衣室で着替えを済ませ、いつもと同じように控え室でピッチを開く。
受信BOXには新着メールが一件。
浅葱からだった。
“オソクナルカモシレナイ”
今日から浅葱以外の客も取れるあたしにとって、浅葱が来るとか来ないとかはどうだっていい。
浅葱なんかよりも太い客を捕まえることに胸を弾ませていた。
それでも、長年一筋でいてくれる浅葱を無碍になどできない。
“マッテマス”
……と返信をしておいた。