国王陛下は無垢な姫君を甘やかに寵愛する
楽しい時間はあっという間に過ぎて、城へ戻らなくてはならない。
ルチアに時間はたっぷりあるが、政務がたっぷりあるユリウスはいつまでも付き合っていられない。
ルチアは名残惜しい気持ちを胸に、ユリウスと共に馬車に乗って城へ戻った。
部屋に戻ったルチアは、あとから入って来たアローラに振り返ると、口を開く。
「アローラさん、ありがとうございます。とても楽しかったです」
「わたしはなにもしておりません。陛下がルチアさんを楽しませたくてお考えになったことですわ」
仲睦まじいふたりを思い出してアローラはそっと微笑む。
「お夕食もご一緒に、とのことでしたので少し休んだほうがいいですわ」
海で元気をもらったルチアはまったく疲れていないのだが、アローラにベッドまで連れていかれる。
「ご入浴の用意もしなければ。では、ルチアさんはお休みください」
アローラは忙しそうに部屋を出て行った。
「ルチア、愛している」
今、ルチアはユリウスの胸に頬をあて、抱きしめられていた。夕食を共にして、中庭を散歩し、ルチアは部屋に戻るはずが、ユリウスの私室にいた。
「ユリウスさま……わたし……部屋へ……」
いつもと違うユリウスの熱のこもった瞳にルチアは彼から離れようとする。だが、ユリウスは彼女を離さず、長い指でルチアの唇に触れる。それからそっと口づけた。
「んっ……」
ピンク色の唇が熱い唇に啄まれ、重ね合わさる。
「君が欲しい。正式な姫になるまでと……我慢していたが……」
「ユリウスさま……」
ルチアもずっと抱きしめていて欲しいと思った。
なにが起こるのかわからないが、ユリウスにキスをされるのはふわふわ宙を浮くような気分になり、それから身体の奥が甘く痺れてくるのだ。
エラのことを考えると、自分は姫でなくてもいいと思うのだが、ユリウスには自分だけ愛してほしいと強く思ってしまう。
そんな自分に戸惑い、城で生活をしていたルチアだ。
「生涯、わたしにはルチアだけだ。愛している。ルチア。わたしの姫」
「わたしも愛しています……ユリウスさま」
愛の告白をするルチアは恥ずかしくて頬が赤い。
ルチアに時間はたっぷりあるが、政務がたっぷりあるユリウスはいつまでも付き合っていられない。
ルチアは名残惜しい気持ちを胸に、ユリウスと共に馬車に乗って城へ戻った。
部屋に戻ったルチアは、あとから入って来たアローラに振り返ると、口を開く。
「アローラさん、ありがとうございます。とても楽しかったです」
「わたしはなにもしておりません。陛下がルチアさんを楽しませたくてお考えになったことですわ」
仲睦まじいふたりを思い出してアローラはそっと微笑む。
「お夕食もご一緒に、とのことでしたので少し休んだほうがいいですわ」
海で元気をもらったルチアはまったく疲れていないのだが、アローラにベッドまで連れていかれる。
「ご入浴の用意もしなければ。では、ルチアさんはお休みください」
アローラは忙しそうに部屋を出て行った。
「ルチア、愛している」
今、ルチアはユリウスの胸に頬をあて、抱きしめられていた。夕食を共にして、中庭を散歩し、ルチアは部屋に戻るはずが、ユリウスの私室にいた。
「ユリウスさま……わたし……部屋へ……」
いつもと違うユリウスの熱のこもった瞳にルチアは彼から離れようとする。だが、ユリウスは彼女を離さず、長い指でルチアの唇に触れる。それからそっと口づけた。
「んっ……」
ピンク色の唇が熱い唇に啄まれ、重ね合わさる。
「君が欲しい。正式な姫になるまでと……我慢していたが……」
「ユリウスさま……」
ルチアもずっと抱きしめていて欲しいと思った。
なにが起こるのかわからないが、ユリウスにキスをされるのはふわふわ宙を浮くような気分になり、それから身体の奥が甘く痺れてくるのだ。
エラのことを考えると、自分は姫でなくてもいいと思うのだが、ユリウスには自分だけ愛してほしいと強く思ってしまう。
そんな自分に戸惑い、城で生活をしていたルチアだ。
「生涯、わたしにはルチアだけだ。愛している。ルチア。わたしの姫」
「わたしも愛しています……ユリウスさま」
愛の告白をするルチアは恥ずかしくて頬が赤い。