神にそむいても
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はぁはぁはぁ……。
苦しい。息が出来ない。
私、走ってる?
『おい!!いたぞぉ!!』
後ろのほうで男が叫ぶ声がきこえる。
私のこと?
なにかに追われてる?
うっそうと茂っている木々をかき分け、時折その枝で顔や腕には小さな痛みが走る。
『こっちだ!!』
確実にさっきの男の声が近づいていた。
後ろをわずかに振り返ると、
もうすぐ近くにまでその声の主であろう男が距離を詰めていた。
やだ!こわい!!
きゃあっっ!!
小石につんのめり、激しく前のめりにこけてしまう。
急いで立ち上がろうとするけれど、
焦っているあまりによろめいてまたこけてしまった。
そうして、私は3人の男に取り囲まれてしまった。
だけど、その男たちは私をどうこうするワケではなく、じっと見つめている。
触ることすらしないだけで、監視しているかのよう。
こわい。私はどうされてしまうんだろう。