神にそむいても


でも、具体的に何年ぐらいなんだろう?

だけど、年号で答えられても私もさすがにわかんないかもしんないし。

西暦で教えてほしいけど。
そんなこと絶対にムリそうだし。

あ!

天皇のこときけばいいのか!
在位してる天皇きけば、私でも大体わかる。

日本史得意でよかった~。

ん?
逆にわからなすぎたほうがこの夢を純粋に楽しめるのかな~?


「あのっ!」

「はい?」

「時の帝はどなたなのですか?」

「……私のおじ様よ」

姫はじっと私を見つめ、
”難波”と答えた時よりももっとイヤそうにまるで吐き捨てるようにして答えてくれた。

「はぁ……」

てか!
アンタのおじさんって誰よ!

「おじ様、ですか……」


「孝徳帝にあられます」

私の後ろからそっとうたさんが答えた。

「孝徳!?」

思わず大声を上げる。

「しっ!そんな軽々しくおっしゃらないでいただきたい」

ピシャリ。
うたさんがとがめるようにして制する。

私は慌てて口元を抑えた。



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