【新】レンタルフレンド~お友達をお貸しします~
中学3年生になって水野たちとクラスが離れた時はホッとした。

でも、みち子ともクラスが離れた。

みち子と水野とクラスが離れても、わたしが置かれている状況は変わらなかった。

――望月綾美は誰とでも寝るビッチ

――人の彼氏だろうが平気で奪い取るクズ女

水野たちが流した噂のせいで、クラス――いや、学年中の女子たちから無視された。

わたしは、1人だった。

いつまでこんな日々を過ごさなきゃいけないのだろう?

もう嫌だ、誰のことも信じられない。

どこかへ逃げたい、わたしのことを誰も知らない場所に逃げたい。

そう思って、家族に高校は県外のところに通いたいってお願いした。

当然のことながら、両親には反対された。

地元じゃダメなのかって言われたけれど、わたしは絶対に県外じゃないと嫌だって言った。

もうこんなところにいたくなかった。
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