【新】レンタルフレンド～お友達をお貸しします～

「夏休みか…」

いつものように残業申請の書類を書きながら、小夜子は来週１週間だけ与えられる夏休みに胸を躍らせていた。

（何をしようかな？

やっぱり、ゴロゴロしようかな？

あー、でもお菓子作りもいいよなあ。

久しぶりにケーキを焼こうかな？

新しい秋物の洋服を見に行きたいから服を買いに行くって言う手もあるか。

久しぶりに旅行に行きたいかも！

でも急に予約は取れないから、やっぱり日帰りかなー）

フンフンと鼻歌を歌いながら書類を書いていたら、
「困ります！」

その声に驚いて視線を向けると、幸代が誰かと言い争っていた。

「私は社長に会いたいんです！」

「アポなしでの突然の訪問は困ります！

今すぐにお引き取りください！」

幸代と言い争っているのは、ベリーショートの髪が特徴的な女性だった。