【新】レンタルフレンド~お友達をお貸しします~
みち子の目から今にも涙がこぼれ落ちそうだった。

「綾美のことを嫌う訳なんか、ないじゃないですか…」

みち子は大きく深呼吸をすると、
「あたしが綾美を裏切って水野と一緒になっていじめたのは…脅されたからなんです」
と、震える声で言った。

「お、脅されたって…水野に、ですか?」

小夜子が聞き返したら、みち子は首を縦に振ってうなずいた。

「あたしが綾美を助けてかばっていることがおもしろくなかったらしくて、放課後に水野の取り巻きの1人に体育館の裏にくるように呼び出されたんです。

それで体育館の裏に行ったら、水野と彼女の取り巻きたちが待っていて、あたしにこう言ったんです」

みち子はそこで言葉を区切ると、
「――望月綾美を助ける方法をお前に与えてやる、って」
と、言った。

「助ける方法ですか…?」

そう聞いた小夜子にみち子は唇を開くと、
「水野は、こう言ったんです」
と、言った。

――明日からお前が望月の代わりになれ

「代わりになれって、それって…」

そう言った小夜子に、
「あたしが綾美の代わりにいじめられろって、言うことです…」

みち子が言った。
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