【新】レンタルフレンド～お友達をお貸しします～

「でも友香ちゃんはあたしを許してくれなくて、あたしを罵倒し続けていました」

――金輪際、この家の敷居をまたぐな！

――綾美と私たち家族の前に２度と現れるな、それがお前が一生をかけてやるべき償いだ！

「いつも優しかった友香ちゃんが怒って、あたしを恨んでいて…。

おばさん――綾美のお母さんに取りあおうと思ったんですけれども、おばさんはあたしをまるで汚いものでも見るかのように視線を向けてきて、無視をされました…。

綾美に嫌われて、友香ちゃんに恨まれて、おばさんにも無視されて…」

みち子は声をあげて泣いた。

「綾美に謝りたい…。

いじめてごめんなさい、裏切ってごめんなさい、心を殺してごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい…」

あの時と同じ、みち子はブツブツと泣きながら謝っていた。

「武井さん」

名前を呼んだ小夜子に、みち子は顔をあげた。

小夜子はカバンから何かを取り出すと、それをみち子の前に差し出した。