【新】レンタルフレンド~お友達をお貸しします~
「信じていた人たちに裏切られて、誰も自分の話を聞いてもらえなくてつらかった思いは、社長が1番わかっているはずです!

社長がこれから浜島さんに行おうとしていることは、中学時代にあなたがされたことと同じです!」

「光浦さん…」

由紀恵に名前を呼ばれ、小夜子はハッと我に返った。

(わたし、何てことを…!?)

自分が今行ったことは、上司に逆らったと言うことだ。

由紀恵のやることについカッとなって、小夜子は逆らってしまった。

「――ご、ごめんなさい!」

小夜子は恐ろしくなって、躰を2つ折りにして謝った。

「い、今のことは忘れて下さい!

失礼しました、お疲れ様でした!」

小夜子は早口で由紀恵に言うと、走って彼女の前から立ち去った。

(もうおしまいだ…。

来週からどうしよう…)

走って逃げながら、小夜子の心はそのことで埋めつくされていた。
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