【新】レンタルフレンド~お友達をお貸しします~
その頃、由紀恵は浜島が入院している病院にいた。

「浜島様は709号室にいます」

受付で浜島がいる病室の番号を聞くと、由紀恵はエレベーターで7階へと向かった。

ドアの横のプレートに“浜島千夏(ハマジマチナツ)”と言う名前が書いてあることを確認すると、由紀恵はコンコンと病室のドアをたたいた。

「はい、どうぞ」

中から返事が聞こえたので、由紀恵はドアを開けた。

病室は個室で、浜島はベッドのうえにいた。

躰の傷は治っているようだが、まだ入院は必要なようだ。

「――美作さん…」

由紀恵の姿を見た浜島は驚いたと言うように呟いた。

「久しぶりです、私が転校したのは中学2年生の時だからそれ以来ですね」

由紀恵はそう声をかけると、浜島がいるベッドのうえに歩み寄った。
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