【新】レンタルフレンド～お友達をお貸しします～

「２０歳になっても家から１歩も出ることができなくて…このままあたしはどうなるのかな、もういっそのこと心中でもしちゃった方が楽かなって思った時にテレビを見たら、あなたが出ていたの」

浜島が話を続けた。

「私が出ていた…？」

呟くように聞き返した由紀恵に、
「あなたは仲間たちと一緒に会社を立ちあげて、それが大成功をしたと言うことで“若手女性実業家”としてテレビで紹介されてた」

浜島が言い返した。

「あなたをテレビで見た瞬間…あたし、中学時代にあなたに行ったいろいろなことが頭の中でよみがえった。

あたしは、この人になんてことをしてしまったのだろう…。

あたしはこの人を追いつめて、傷つけて、何もかもを奪ってしまった…。

あたしがこうなってしまったのは、あなたをいじめたバチが当たったんだ…。

それで、思ったの…」

浜島の目から、涙がこぼれ落ちた。

「――あなたに会って、謝りたいって…」

浜島はグスグスと、両手で顔をおおって泣き始めた。