【新】レンタルフレンド～お友達をお貸しします～
その夜、小夜子と澄香とマキヨは依頼者との待ち合わせ場所へと向かっていた。

「ねえ、何でマキだけこの格好なんっすかー」

マキヨは不満だと言うように頬をふくらませた。

小夜子と澄香がカジュアルなワンピースに身を包んでいるのに対し、マキヨは黒のライブＴシャツに黄色のスキニージーンズ、そのうえからパーカーを羽織っていると言う服装である。

「春田さんは学生設定なんですから」

小夜子が言ったら、
「でもずるいっすよー、マキだってワンピがよかったっすー」

マキヨはブーブーと文句を言った。

「あのね、文句を言ってる時間があるなら、まずはそのコントでよく見かける爆発後の頭を何とかしてくれる？

そんな頭の社会人がどこにいるのよ、芸人じゃあるまいし」

澄香が呆れたと言うように、マキヨのスパイラルヘアーを指差した。

「嫌っすよー、マキのシンボルなんっすからー」

マキヨはブーブーと言い返した。
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