【新】レンタルフレンド~お友達をお貸しします~
(もう、春田さんが余計なことを言うから!)

小夜子は心の中で呟くと、
「恥ずかしいから言わなかったんだよね?

だって、いくら水泳が上手だからと言っても“カッパ”って言うあだ名はないんじゃないかなって…」

苦笑いをしながら言った。

「そ、そう!」

愛香は助け船が出たと言わんばかりに首を縦に振ってうなずいた。

「俺にいじられるのが嫌だったから黙ってたの?」

そう聞いてきた各務原に、
「まあ…」

愛香は呟くように答えた。

「俺、そんな悪いヤツに見えます?」

各務原が今度は自分たちに聞いてきた。

「いや、悪い人ではないと思いますよ」
と、澄香が言った。

「わたしも思います」
と、小夜子が首を縦に振ってうなずいた。

「愛香、各務原さんのことを“優しい人”だって言ってましたっすよー」

マキヨが楽しそうに笑いながら言った。
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