【新】レンタルフレンド～お友達をお貸しします～

「私が友達がいなくて、彼に友達を紹介するために春田さんたちが選ばれたことは知っていますよね？」

呟くように聞いた愛香に、
「社長から説明を受けたので知ってるっす」

マキヨは首を縦に振ってうなずいた。

「私が今まで友達ができなかった理由、なんですけれども」

「はいはい」

「…私自身に趣味がないからではないかと、思うんです」

「趣味っすか？」

愛香の返事に、マキヨは首を傾げた。

「恥ずかしながら、私には趣味と言うものがないんです。

だけど、春田さんは私と違ってたくさんの趣味をお持ちでいらっしゃいますよね？」

確認するように聞いてきた愛香に、
「まあ、趣味と呼べるものかどうかも怪しいんすけどね。

中には１年以上もやっていない趣味もあるんすけどね」

マキヨは苦笑いをした。