【新】レンタルフレンド~お友達をお貸しします~
「ごめんなさい、埋めあわせは次の機会にしますので今日はキャンセルでお願いします」

小夜子は頭を下げた。

「どうしてよー?」

澄香は納得がいかないと言った様子だ。

こうなったら、理由を話して解放してもらうしか他がないかも知れない。

「さっき、春田さんが言った“白川”って人物が気になるんです。

彼女が言う“白川”って、もしかしたら白川愛香さんじゃないかと…」

小夜子は理由を説明した。

「そう言えば、確かに…」

澄香はピクリと眉を動かした。

「でも、違う人かも知れないじゃない」

そう言った澄香だけど、
「その可能性もないとは言えます」

小夜子は首を縦に振ってうなずいた。

だけど、胸騒ぎが完全に消えた訳ではない。
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