【新】レンタルフレンド~お友達をお貸しします~

第9章・ありのままで

翌日、愛香は喫茶店で各務原がくるのを待っていた。

「大丈夫っすかね」

愛香が座っているカウンター席から離れたところのテーブル席で、マキヨは心配したように彼女を見つめていた。

「光浦さん、本当に大丈夫なの?

話しあった方がいいだなんて無責任なことを言っちゃって」

澄香が隣でオレンジジュースを飲んでいる小夜子に声をかけた。

小夜子はくわえていたストローを離すと、
「大丈夫ですよ、きっとわかってくれます」
と、澄香に言い返した。

「あっ、噂をすれば何とやらっすよ」

マキヨの声に視線を向けると、各務原が来店してきた。

「待ったかな?」

そう声をかけて隣の椅子に腰を下ろした各務原に、
「私も今きたばかりです」

愛香は返事をした。
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