【新】レンタルフレンド~お友達をお貸しします~
「俺はそんなことで愛香を軽蔑しないよ」

各務原はそう言って愛香の頭のうえに手を置いた。

よしよしと頭をなでてくれるその手に、愛香は泣きそうになった。

「本当にごめんなさい…」

そう言って謝った愛香に、
「もういいよ、愛香が話してくれただけでも嬉しかったよ」

各務原が言った。

「先はまだ長いんだ。

愛香はもう1人なんかじゃないよ。

これからは俺と一緒に、2人で毎日を過ごすんだから」

各務原は頭をなでていたその手を離すと、ジャケットのポケットから何かを取り出した。

そこから取り出したのは、白い小さな箱だった。

「本当は昨日、言いたかったんだけど…」

各務原はそう言って箱を開いた。

そこにあったものに、愛香は驚いて目を見開いた。
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