【新】レンタルフレンド~お友達をお貸しします~
「僕からして見たら君に会うのは久しぶりだよ。

ここ1週間、安里に会えなくてずっと寂しかったよ」

津田は安里の躰を引き寄せると、抱きしめてきた。

「私もパパに会えてすごく嬉しいわ」

安里は津田の背中に両手を回すと、抱きしめ返した。

とても50歳とは思えない筋肉質のたくましい躰が安里は好きだ。

パパこと津田孝之(ツダタカユキ)は総合病院の内科医として働いている。

彼には妻と高校生と中学生の娘がいるが、こうして忙しい合間を縫って安里に会いにきてくれていた。

この高級マンションも津田が安里のために用意してくれたものだ。

マンション以外にも自分が欲しいと言えば洋服やアクセサリー、食べ物や飲み物も全て買い与えてくれた。

「――パパ、大好き…」

安里は呟くように言うと、津田の胸から顔をあげてキスをねだった。

「――僕も好きだよ、安里…」

津田はささやくように言うと、安里と唇を重ねた。
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