【新】レンタルフレンド～お友達をお貸しします～
　＊　＊　＊

安里が津田と出会ったのは、上京してから３ヶ月が経った大学１年生の時だった。

大学が長い夏休みに入ったため、何かバイトをしたいと思ったことが全てのきっかけだった。

自宅近くのコンビニで配布されていた無料の求人情報誌でバイトを探していた時、目についたのが破格の給料をアピールしていた求人広告だった。

『未経験者大歓迎！』

『日給３万円以上！』

そう書かれている甘い文句に、普通だったら無視をするのが常識だろう。

しかし、安里は不思議とその謳い文句に心がひかれた。

気がつけばスマートフォンを手に取って、その広告が出ている店に電話をしていた。

「今すぐきても構いませんよー」

電話越しの男がそう言ったので、安里はピクニックにでも出かけるような軽い気持ちで広告の店を訪ねた。

そこはいわゆる、“風俗店”と呼ばれているいかがわしい店だった。
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