【新】レンタルフレンド~お友達をお貸しします~
「君に会えることが僕の唯一の楽しみなんだ。

君のためならば、いくらでも時間を割くよ」

津田はそう言うと、安里の頭のうえに手を置いてなでた。

「パパ…」

安里の心臓がドキッ…と鳴った。

「また連絡するから、いい子で待っているんだぞ」

「うん、約束だよ」

最後にキスをねだると、それに応えるように津田は安里の唇に自分の唇を重ねた。

「じゃ、またな」

「待ってるからね」

そう言って手を振ると、津田も手を振り返してくれた。

津田が部屋から出て行くと、安里はカバンから財布を取り出して受け取ったばかりの5万円を入れた。

「お腹空いたなー…」

安里はキッチンの方に足を向かわせると、電子レンジの下に置いてある綿製のボックスを取り出した。
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