【新】レンタルフレンド~お友達をお貸しします~
それから迎えた1週間後のことである。

小夜子は書類作業の仕事を終わらせると、
「それじゃ、次の仕事に行ってきます」

カバンを手に持つと、オフィスを後にした。

「気をつけて行ってきてくださいねー」

声をかけてきた成美に、
「はーい」

小夜子は手を振りながら返事をした。

「サヨコ先輩、今日はどこに行くんすかー?」

成美の隣のデスクで書類作業をしていたマキヨが聞いてきた。

「今日は金持ちの家の誕生日パーティーに出かけるんだそうよ」

マキヨの質問に答えたのは澄香だ。

「えーっ、金持ちっすかー?

マキも連れてってくれればいいのにー」

マキヨはブーッと頬をふくらませて文句を言った。

「仕方ないでしょ、こう言うのは依頼者が決めることなんだから。

あーあ、私も行きたかったなー。

金持ちのイケメンと仲良くなりたい」

そう言った澄香に、
「それが目当てなんだ…」

成美は呆れたと言うように呟いた。
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