【新】レンタルフレンド～お友達をお貸しします～
今回の依頼者は金子安里と言う女子大生だ。

大学の友達の誕生日パーティーがあるため、その同行者として友達を１人派遣して欲しいと言う依頼内容だった。

ドレスやバッグはこちらで支給するので直接自宅へ派遣してからパーティーに連れて行く…と言うことなので、小夜子は安里の自宅の前にいた。

「うわーっ、すごいなー…」

天まで続きそうな建物を前に、小夜子は呟いた。

安里の自宅はタワーマンションだった。

「相手は相当なまでのお嬢様なんだろうな…」

自分みたいな庶民生まれの庶民育ちが果たして大丈夫なのかと不安に思いながら、小夜子はドアの横についているインターホンを鳴らした。

「人材派遣会社『ハッピーライフ』のスタッフの光浦です」

小夜子が声をかけると、
「うおっ！？」

目の前のドアが自動で開いた。

「す、すごいな…」

小夜子はキョロキョロと首を動かして周りを見回しながら、足を踏み入れた。
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