【新】レンタルフレンド～お友達をお貸しします～

「出て行ってよ！」

ドアを開けると、高子を外へと放り投げた。

「由紀恵、お願い！

話だけでも聞いて！」

高子が泣きながら自分に向かって叫んだが、由紀恵はそれを無視した。

「あんたの話なんか聞きたくないわ、この裏切り者！」

叫びながら外へ出て行ったら、
「しゃ、社長！？」

第３者の声が聞こえたので、由紀恵はそこに視線を向けた。

そこにいたのは、社員の光浦小夜子だった。

パーティーの帰りなのか、彼女は美しくドレスアップされていた。

美しくメイクをした顔で自分を見つめている小夜子を由紀恵は駆け寄って、その腕をつかんだ。

自分でもどうしてこのような行動をしたのはよくわからなかったが、見られてしまった以上はどうすることもできないと思った。