【新】レンタルフレンド～お友達をお貸しします～
朝食を食べ終えると、小夜子は由紀恵と一緒に隣に住んでいる安里の部屋を訪ねた。

安里はすでに起きてシャワーを浴びていたらしく、自分たちに対応をしてくれた。

「ではまた会社で」

「はい、行ってらっしゃいませ」

会社へ向かった由紀恵を見送ると、小夜子は紙袋に入っているドレスとバックを安里に返した。

由紀恵から借りたスウェットから昨日身に着けていた服に着替えると、
「１つだけ、聞いていいでしょうか？」

ドレスとバックを紙袋から取り出している安里に声をかけた。

「何ですか？」

そう聞いてきた安里に、小夜子は昨日の出来事を彼女に話して聞かせた。

「…ああ、なるほどね」

話を聞き終えた安里は呟くように返事をした。

「一体、何があったんですか？」

そう聞いた小夜子に安里は少しだけ考えると、
「誰にも口外をしないと言うならば、あなたにだけ教えるわ」
と、言った。
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