【新】レンタルフレンド~お友達をお貸しします~
安里は遠い昔を思い出すように空をあおいだ。
「――私ね、地元で過ごした18年間で友達ができたことがなかったの」
そう言った安里に、小夜子は驚くことができなかった。
あらかじめ由紀恵から聞いていたからと言うのも、少しは関係しているのかも知れない。
「親が異常なくらいに過保護な人でさ、そのせいで友達ができなかったの。
泥んこ遊びはダメ、駄菓子は食べちゃダメ、テレビはNHK以外は禁止…親から出されたいろいろな禁止令をあげるとキリがないくらい。
お菓子はいつも母親が素材からこだわって作った、いかにも健康的な感じのおやつですって感じのものばっか食べさせられてた。
当然、ファーストフードと外食も禁止されてた」
そのことを思い出したと言うように、安里はやれやれと息を吐いた。
「服も下着も、全部両親が選んだものばーっかり。
自分が選んだ服を買ってくれたこともなければ着たこともなかったわ。
アクセサリーだって身につけることを許してくれなかった」
そこまで言い終えると、安里はうーんと両腕をあげて伸びをした。
「――私ね、地元で過ごした18年間で友達ができたことがなかったの」
そう言った安里に、小夜子は驚くことができなかった。
あらかじめ由紀恵から聞いていたからと言うのも、少しは関係しているのかも知れない。
「親が異常なくらいに過保護な人でさ、そのせいで友達ができなかったの。
泥んこ遊びはダメ、駄菓子は食べちゃダメ、テレビはNHK以外は禁止…親から出されたいろいろな禁止令をあげるとキリがないくらい。
お菓子はいつも母親が素材からこだわって作った、いかにも健康的な感じのおやつですって感じのものばっか食べさせられてた。
当然、ファーストフードと外食も禁止されてた」
そのことを思い出したと言うように、安里はやれやれと息を吐いた。
「服も下着も、全部両親が選んだものばーっかり。
自分が選んだ服を買ってくれたこともなければ着たこともなかったわ。
アクセサリーだって身につけることを許してくれなかった」
そこまで言い終えると、安里はうーんと両腕をあげて伸びをした。