【新】レンタルフレンド~お友達をお貸しします~
「もうさ、今までの生活は何だったんだろうなって感じなの」

ドレスとバックを片づけながら、安里が言った。

「バカみたいにあれやこれやと制限して、もう何だったんだろうなって感じ。

服も下着も自分が選んだものは買ってもらえなかったし、友達も全くと言っていいほどにできなかった。

今どきさ、どこにキャラクターのイラストがデカデカと描いてあるTシャツを着てる女子高生がいるのよって感じ。

ダサいったらありゃしない」

安里はバカにするように言って、バカにするように笑った。

「私が反抗して大暴れしたせいで家族はめちゃくちゃになっちゃったけど、今となってはよかったなって思ってるよ?

友達はできたし、パパに出会えたし、欲しいものは何でも手に入るし、食べたいものは何でも食べれる。

あー、幸せ!

超せいせいした!」

両腕を上にあげて伸びをする安里の様子に、小夜子は何も返すことができなかった。
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