【新】レンタルフレンド~お友達をお貸しします~
「手作りの料理に手作りのお菓子、さらには自分が選んだ服や下着を与えて…愛情は度を越して行く一方でした。

今思うと、その時点で気づくべきでした。

私たちは安里から語られるまで何も知りませんでした。

安里が私たちの愛情に嫌気が差していたこと、そのせいで周りからいじめを受けていたことなどと…ちゃんと気づいて、安里の好きなようにさせるべきでした。

もう…後悔しか、ありません。

もっと自由にしてあげればよかった。

楽しいことをさせてあげればよかった。

何より、安里の気持ちを1番に尊重するべきだったと…悔やんでも悔やみきれません」

金子はううっ…と声をあげて泣いた。

「本当に安里には、申し訳ないことをしたと思っています…。

私たちのせいで友達ができなかったうえにいじめられて、彼女には本当につらい思いをさせてしまった…。

安里は私たちを恨んでいることでしょう…」

金子はフラフラと泣きながら小夜子から離れると、小さな引き出しを開けた。
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