【新】レンタルフレンド~お友達をお貸しします~
「――何なのよ、もう…」

手紙を読み終えると、由紀恵は声を出した。

「何が、待ってます…よ」

指で目頭を押さえた由紀恵に、小夜子はハンカチを差し出した。

由紀恵はそれを受け取ると、目頭を押さえた。

「ホントに、自分勝手なんだから…」

震える声で呟くように言った由紀恵に、
「米村さんは、苦しんでいたんです。

あなたをいじめたことを心の底から悔やんでいたんですよ」

小夜子は言った。

「そう、ね…。

でも、今はあの子に会えないわ…」

「大丈夫ですよ、時間はまだありますから。

今後を決めるのはわたしじゃなくて、社長ですから」

そう言った小夜子に、由紀恵は返事をするように首を縦に振ってうなずいた。
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