【新】レンタルフレンド~お友達をお貸しします~
綾美は小夜子の手からブラウスを受け取ると、
「わたしに似合ってるかな…」
と、困ったように言った。

「似合ってるよ!

ねえ、着てみて着てみて!」

小夜子に促され、綾美は試着室へと入った。

綾美が着替えている間、
「あっ、これいいな」

小夜子は黄色のスキニージーンズを手に取った。

先月のバーゲンで黒のポロシャツを買ったため、この明るい色のジーンズをあわせてみようと思った。

「着替えたよー」

カーテンが開いた音がしたので視線を向けると、ブラウスに着替えた綾美が立っていた。

「わーっ、似合ってる!」

パチパチと拍手をして褒める小夜子に、綾美は照れたように笑った。

「小夜子ちゃんがそこまで言うなら買おうかな」

綾美はフフッと笑うと、カーテンを閉めたのだった。
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