【新】レンタルフレンド～お友達をお貸しします～

その日の昼休み、小夜子は幸代と一緒にビルから２つ先のところにあるドトールに入った。

幸代はストローでカフェオレをすすって喉を潤すと、
「今朝、“浜島”って言う女から電話があったでしょう？」
と、言った。

「はい、ありました」

小夜子は首を縦に振ってうなずいた。

彼女から電話があったとたん、由紀恵は悲鳴のような声で叫んだのだ。

「あの、社長と…その浜島さんと言う方と、一体何の関係があるんですか？」

小夜子は恐る恐る、幸代に尋ねた。

喉が渇いていて気持ちが悪い。

目の前にはミラノサンドと一緒にオレンジジュースがあるのだが、幸代から由紀恵と浜島の関係を聞くまで口にしてはいけないような気がした。

幸代の唇が開いて、
「浜島は社長――由紀恵ちゃんの中学時代の同級生なの」

音を発した。

「由紀恵ちゃん、浜島からいじめを受けていたの」