【新】レンタルフレンド～お友達をお貸しします～
一瞬、幸代が何を言ったのかわからなかった。

「――いじめ、ですか…？」

小夜子が呟くように聞き返したら、幸代は首を縦に振ってうなずいた。

「由紀恵ちゃん、あの通りとても美人でしょ？

学生時代も美人で気立てがよくて、先輩と同級生を含む何人かの男子に告白をされてたの。

そのうえ成績も学年で必ず３０番以内には入っていて、運動神経もとてもよかった。

美人で成績もよくて運動もできる優等生と言うことで由紀恵ちゃんは男女共に人気があって、先生たちからの信頼も厚かった」

幸代はそこで言葉を置くと、
「食べながらでいいから」
と、小夜子に声をかけた。

「あっ、じゃあ…」

小夜子はオレンジジュースをストローですすると、渇いていた喉を潤した。

「だけどね、そんな由紀恵ちゃんのことを快く思わない人がいたの」

「…それが浜島さんだった、と言うことですね」

そう言った小夜子に、幸代はそうよと言った。
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