【新】レンタルフレンド~お友達をお貸しします~
「わたしがここを出たのは、いじめられていたからなの…」

震える声でそう言った綾美に、
「えっ…?」

小夜子は思わず聞き返した。

「みんなから無視されて、悪口を言われて、上履きを隠されて、体操服にペンキをかけられて…」

綾美の目から涙がこぼれ落ちた。

「綾美ちゃん、無理して話さなくていいから…」

小夜子が綾美の肩を引き寄せて、震えている背中をなでた。

「――うっ、くっ…」

綾美は声を震わせて、また泣き出した。

「綾美ちゃんをいじめていたのは、そのみち子ちゃんだったの?

みち子ちゃんが綾美ちゃんをいじめていたの?」

そう聞いた小夜子に、綾美は首を横に振って答えた。

「――みち子は…あの子は、わたしを裏切ったの…。

わたしを裏切って、水野と一緒になってわたしをいじめたの…」
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